Postual Analysis

姿勢分析

 

姿勢分析では、側方と後方から観察する。後方からの観察では、耳の高さ、肩の高さ、肩甲骨の高さ、腸骨量の高さ、大転子の高さ、膝窩横紋の高さ、アキレス腱、Q角、脊椎の側弯、疼痛回避の姿勢などを観察する。側方では、頭部の屈曲/伸展、頚椎前弯、胸椎後弯、腰椎前弯、仙骨尾骨の後弯を観察、外耳孔、肩の中心、大転子、膝関節中心、外果が垂線上にあるか確認する。
姿勢の異常はさまざまなものが原因となる。1)骨性形態、2)靭帯構造の弛緩度、3)筋膜や筋腱膜の緊張度、4)筋トーヌス、5)骨盤傾斜、6)関節肢位と可動性、7)神経系異常、8)疼痛回避などがあげられる。以下にその原因の一部を記す。

前弯増加の原因
1)姿勢性変形
2)腹筋の弛緩
3)肥満や妊娠
4)後彎など他の変形に対する代償性機序
5)股関節屈曲拘縮
6)脊椎すべり症
7)先天性股関節脱臼など先天性障害
8)椎弓や椎間関節の分化異常
9)ハイヒール等

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後弯増加の原因
1)結核
2)椎体圧迫骨折
3)Scheuermann病
4)強直性脊椎炎
5)老人性骨粗髭症
6)腫瘍
7)前彎に対する代償作用
8)先天性奇形

側彎の原因
1)形成異常:先天的な楔状椎、半椎体、骨軟骨異形成症
2)特発性(遺伝性)
3)神経原性:上・下位運動ニューロン病変
4)筋原性:筋ジストロフィーのような筋原性
5)関節拘縮性:関節固定、損傷などによるもの
6)その他、外傷,感染症,腫瘍,炎症,代謝性疾患など
7)腰椎、骨盤、下肢の障害

各部位の変位の原因として、次のようなものが考えられる。

 

 

後方からの観察

頭部の傾きでは、斜頚、頚椎椎間板髄核の変位、頚椎の半椎などの骨形成異常、下位のゆがみに対する代償作用、サブラクセーションなどが考えられる。肩の高さの異常では僧帽筋、広背筋、腹筋の過緊張や弛緩、体幹のねじれ、脊柱側彎などがある。肩甲骨の高さの異常は、菱形筋、前鋸筋、肩甲挙筋、僧帽筋、広背筋、大,小円筋、棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、大,小胸筋の異常が関与する。腸骨稜の高さの異常は、PI、ASなどの骨盤の変位、腹筋と中殿筋の緊張度変化、腰椎、仙腸関節、股関節異常、または疼痛回避などによるものがある。殿溝の左右差は、骨盤のゆがみ、大殿筋の緊張左右差、重心の側方への移動などが考えられる。膝窩横紋の高さでは、下位の影響が大きく、足部、足関節の障害、脛骨の異常、膝関節伸展障害などが考えられる。アキレス腱の観察は、その弯曲を観察する。外反するような弯曲がある場合、回内足の可能性があり、内反では回外足の可能性がある。この部位の観察では、同時にアキレス腱断裂の痕跡を観察するべきである。
側方からの観察

頭部の位置は、垂線よりも前方に位置数場合、多くの場合、胸椎後弯増加、頚椎前弯増加によるものであり、後部に位置することはまれであるが、頚部伸筋過緊張と胸椎後弯の現象により垂線よりも後部に位置するケースがある。肩の前後の変位は、前方への変位では、大胸筋、小胸筋、前鋸筋の過緊張、短縮、または僧帽筋、広背筋、菱形筋の低緊張、弛緩などが考えられる。後方の変位が見られることは少ないが、基本的には前方変位の状態と逆になる。胸椎後弯増加は、円背、突背、平背、老婦人の隆起などがあり、筋の影響では大胸筋、小胸筋、前鋸筋の過緊張あるいは短縮、僧帽筋、広背筋、菱形筋の収縮力低下などがある。腰椎過前弯では、腹筋の低緊張あるいは弛緩、大腰筋、脊柱起立筋の過緊張あるいは短縮、骨盤の傾斜(過緊張:腸骨筋、内転筋群、大腿筋膜張筋、大腿直筋、縫工筋、低緊張:腹筋、大殿筋、梨状筋、ハムストリング)などがある。膝関節の中心部が垂線よりも前方にある場合、膝関節が屈曲位にある場合が多く、この場合、ハムストリングの短縮、股関節伸展障害、胸椎後弯増加などの可能性がある。反対に後方にある場合、反張膝のケースが多く、膝窩筋の弱化、大腿四頭筋の弱化などが考えられる。

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